スポーツ医学に関する質問

Q5.成長期の子ども達の肘や膝に負担のかからない練習

メニュー。

Q6.成長期の子どもたちに対する練習メニュー。とくに肘や膝

に負担のかからない運動は。

Q7.成長期における関節などの痛みが生じた時、どの程度の

運動量或いはどのような種類の運動ならば可能か。(ソフトテニス)

A:成長期における肘関節のスポーツ障害として、代表的なものに野球肘がある。こ

れは投球動作の繰り返しによって、肘に反復して負担が加わり、関節を構成している

骨・軟骨・靭帯を傷めてしまうものである。ポジションとしては投手が大半を占める

。特にエースやエース候補としての専門練習や、変化球(特にカーブ)の集中練習の

やり過ぎ、軟式から硬式野球に変えたため、内野手から投手に転向してからといった

ものがよくみられる。投手以外のポジションではショート、サード、外野の遠投練習

の繰り返し、毎日あるいは毎土・日曜日の長時間練習の繰り返しを原因とするものが

多くみられる。投球動作は、肩を後ろに引いてなげる準備をするワインドアップの時

期、ボールに加速する加速期、ボールを狙ったところに投げ切るフォロースルーの時

期の3つに大きく分けられる。この中で加速期に、肘の内側には引き伸ばす力が、外

側には圧迫する力が加わる。そのために投球動作の繰り返しによって、肘の骨・軟骨

・靭帯が引き伸ばされ、あるいは圧迫され続けて、ついには傷んでしまう。障害が起

きる割合が多いのは肘の内側である。ただし外側の障害は内側よりも骨と軟骨の傷み

が強い場合が多く、いったん障害が起きると内側より治りにくいという特徴がある。

治療で大切なのは、痛みが完全にひくまで肘を使わないこと、充分に肘の安静を保つ

ことである。通常は三角巾で吊って腕の安静を保てば、3〜4週間で治癒する。しか

し関節の傷みかたがひどい場合にはこのような安静だけでは治らず、手術が必要にな

る。さて回答としての野球肘を予防するための練習メニューは、練習は1日約2時間

、週3〜4日、試合は週1回程度とし、合間の日には別のスポーツに親しむ機会もつ

くる。年間の練習計画の中で、ある一定期間のシーズンオフを必ず設けて、野球だけ

を一年中続けて行うようなことがないようにする。また実際の投球数は1試合2〜3

イニングまで、1週間に6イニングまで、1日1試合50球以内として1週間につき 3

00球を越えないこととする。

次に多いテニス肘について述べる。テニスをする人の多くが一度は経験している障

害で、テニスをすればするほどテニス肘になりやすい。特にバックハンドテニス肘(

上腕骨外上顆炎)は初心者に多くみられる。ボールのインパクトのガットに加わる衝

撃が、バックハンドでは前腕の回外伸筋群に加わるため生じる。治療は安静が第一

である。次に前腕伸筋群の柔軟性を高めるストレッチングを、症状が許す限り早朝か

ら開始する。ストレッチングは肘を完全に伸ばした状態で、反対の手で手関節を他動

的に屈曲させる。患者自身が肘の外側につっぱり感と軽い痛みを感じる角度まで曲げ

、そのまま30秒間保持する。これを朝夕5回ずつ繰り返す。徐々に屈曲角度を増加さ

せ、反対側と同じ角度までいくことを目標とする。ストレッチングと平行して、筋力

強化運動を行う必要がある。手関節を机の端より空中に出して、自分に適したウエイ

ト(痛みを感じないで10回繰り返せる重さ)を持ち上げる。症状が軽快したらコーチ

について正しい打ち方(場合によってはダブルバックハンド)を学び、そしてスィー

トスポットにボールが当たるように努力することが最も大切である。上級者では一種

の使い過ぎ症候群であり、治りにくいが、ラケットの選択(重すぎるほどストレスが

多い)、ガットテンションの調整(強すぎるとボールインパクトの衝撃が直接腕に伝

わりやすい)、練習量の調節などで様子を見るしかない。テニス肘を予防する練習メ

ニューは、先に述べたストレッチングと筋力強化運動を毎日行うことである。更に正

しいフォーム、適正なラケットの重量、ガットのテンションなどの指導も平行して行

うことも重要である。

A2:肘については上述したようにおこなう。膝についてもウォ−ムアップやクール

ダウン、大腿四頭筋やハムストリングのストレッチングの励行や、ジャンプ、ダッシ

ュなどの膝に大きな負担のかかる練習は、体が十分に暖まり疲労していない練習中央

にもってくるようにする。膝動的安定化因子としての大腿四頭筋を中心とした筋力強

化、靴の調整(靴底の摩耗を早めに補修)、できるだけ芝などの衝撃の少ない走路を

走るようにする。痛みは本人にしか分からないので自己管理の必要性を周知徹底させ

ること。

運動器の中でも神経系の発達は10歳頃までにほとんど達成されるが、筋の発達は男

性ホルモンと関連するので高校生以後が顕著となる。よって筋力トレーニングは高校

生以降におこなったほうが効果的であり、若年者ではむしろ骨、関節の過負荷につな

がり障害の原因となる。小学生ではバランス感覚や空中感覚の養成や投、打、泳など

の基本動作の習得が大事。

 

Q8.けがをしないための準備運動について。特に冬季間の練習で。

Q9.運動前後のストレッチングについて。

A:頭や手足を保護するような衣服を身につける必要があり、症状を持つ人では適切

な環境温で準備運動する。はじめに軽く関節を伸ばすような体操をしその後ストレッ

チングを行い、準備体操と軽く汗をかく程度のジョギングを行う。

 

戻る