●機器構成図 1)ケーブルテレビ(CATV) 送信側:於本病院 中継:八戸テレビ放送センター 受診側:本田整形外科クリニック 八 戸 テ レ ビ 上り ↑ | 下り 映像37.25Mhz | | 映像285.25Mhz 音声41.75Mhz | ↓ 音声289.75Mhz 於本病院 本田整形 距離 600m 2560m 使用ケーブル:同軸 使用カメラ :デジタルハンディカム ソニー DCR-VX1000 41万ピクセル*3 2)Phenix(NTT) 向かって左からフェニックス、フェニックスミニ、モニタ、 マルチメディア電子会議システム WIN95、INS64、DOS/V対応 標準構成: PC :2台(ハード+PictureTel Live200pボード) スピーカ、カメラ 最大 15フレーム/sec 回線:ins64(ISDN) 3)Phenix mini(NTT)2台セットで198,000円 ISDN対応テレビ電話。 文字どおりテレビと電話が一体型のもの。 標準構成 内臓カメラ 1/4インチccdカメラ 内蔵モニタ 5.4インチSTNカラー液晶モニタ 外付モニタ 12インチテレビ 最大 15フレーム/sec 回線:ins64(ISDN)
●結果 総括 1)CATVは普通のテレビ放送であり、特に問題はない。 病室がやや暗く、カメラで瞳孔反射はとらえづらかった。しかし通常の テレビであり違和感はまったくない。最も優れたシステムである。 しかし高価である。 2)フェニックスはやや紙芝居的であり、移動が激しいと人間が消える 照明とカメラを家庭用ビデオカメラにすれば、瞳孔反射などはみれる。 十分実用になる。 しかし在宅等で相手側がパソコンを使用したことがなければ、無理である。 パソコン2台必要だというのがネック。 3)フェニックスミニは同様である これも、フェニックスと同様だが、内蔵カメラがやや問題あり、やはり 家庭用ビデオを使用すべき。内蔵モニタが小さくて、やはり許容範囲が 狭い。在宅等で使用するときは家庭内のテレビなどにつなげば実用になる。 いずれも単なる画像送信装置であり、むしろカメラの性能と、照明、モニター 性能で決まる気がする。特にカメラの性能がそれほどではない場合、照明が もっとも大切で、状況に応じてペンライトや、懐中電灯などを用意すべきで あろう。逆光だと暗くて見えない。
●まとめ 機能的にはCATVが最高だが、コストパフォーマンスと操作性を考えれば、 テレビ電話がもっとも実用的である。セットで20万なら貸し出しも可能 である。操作も簡単で精々fax程度の操作ができれば可能。在宅で患者さん用 で十分に実用的レベルである。ただし照明のチェックと、モニタはでかいほ うが良い。最大の問題は回線がISDNが必要である。これは患者さん負担と いうことになるか。 具体的なシステム検討は医用画像総論で行っています なお久芳先生も同様の結論です <<遠隔医療は今?>> <<遠隔診療」は医師法20条に抵触せず 厚生省が通知>> 厚生省は平成10年1月5日までに、テレビ画像などを通して診療を行う、いわゆる「遠隔診療」 について、「無診察治療等の禁止」を規定した医師法第20条などには抵触しないとの判断 を固め、各都道府県に通知した。また「遠隔診療」を適正に実施するため、初診および 急性期疾患の患者は原則、直接対面診療を行う、患者は病状が安定しているケースや離島 などで対面診療が困難な場合に限るなどの留意事項を示した 遠隔医療のまとめ 遠隔医療とは何か 情報化懇談会 保健医療福祉分野における情報化実施指針 保健医療福祉サービスの情報化に関する懇談会報告書 遠隔医療研究班 遠隔医療事例調査 遠隔医療に求められるもの 日本の遠隔医療の実態 第7回日本コンピュータ支援外科学会 遠隔医療システムの市場性に関する調査 JAMIT ホームページ