メールマガジンについて2001/08/17

本田整形外科クリニック 本田忠


はじめに
 我が国のパソコンによるインターネット利用人口は、統計によって異りますが、報告では3,723万人前後です。不特定多数の方を相手に、ネット上で宣伝を行うには、ホームページやメーリングリストがありますが、メールマガジンも有効な手段です。最近は小泉内閣のメールマガジンが話題になっております。7月5日までの全登録者数は約211万人です。他の政党にも、メールマガジンが瞬く間に拡がったようです。一般の方に、いろんなことを、宣伝するには双方向性のメーリーングリストよりも、優れているのかもしれません。今回はメールマガジンの発行方法について検討してみます。医師会等で会員間の対話のためのメーリングリストと異り、医師会からのおしらせなどは、対話用のメーリングリストである必要はない。メールマガジンで十分である。

メールマガジン発行にあたっての検討事項
1)周知する
 発行する目的によって異るとは思いますが、宣伝する目的なら、参加者が多くないと意味がない。メールマガジンを発行していることを、広く知っていただく必要がある。専用運営サイトでは、メールマガジンで新着情報を流しているところもある。
2)専用サイトを利用するか自前で行うか
 自前のサイトからだと宣伝力がないか。そういう意味では専用運営サイトのところがよいか。専用サイトはしかし自由度が低い。
3)専用ホームページを作成する
 いずれを利用するにしても、宣伝のために、自前の宣伝用のホームページを作る。発行目的、運営主体、過去ログも載せる。よって参加者への透明性を確保する。参加も促せる。
4)過去ログの扱い
 専用運営サイトの場合は、過去ログが出るところをチェックする。自前の場合はホームページに、きちんとバックナンバーを並べる。ただ並べるのも、芸がないと感ずるなら、データベース化して、検索できるようにできる。
4)参加者登録作業
 参加者を増やしたいなら、登録作業は簡単なほうがよい。登録が面倒だと参加いただけない可能性がある。また削除も管理者が行うなら管理が大変である。長く維持する。人数が多いなら簡単なほうが望ましいか。
5)参加者のプロフイールを知る必要があるかどうか
 専用運営サイトは、個人情報保護の観点から、メールマガジンの参加者は、管理者にも非公開のところが多い。顧客管理したいなら、参加者のリストが管理者にわかるところがよい。自前だと簡単にはできる。  参加者のプロフイールを知る必要があるなら、ホームページ上から、必要なプロフイールを打ち込めるようにする。その内容が自動的に管理者MLへ依頼が流れるようにすればよい。管理者がそれをメールマガジンに登録する。
6)発行回数はどれくらいにするか
 毎日から不定期まで、発行間隔は自由ではあるが、材料が豊富なら定期でも良い。
7)質の確保
 先ずは内容が充実していないと、参加者は多くは望めない。グループで行うなら編集専用メーリングリストは必要。またグループで長く行うなら、質の維持にためには、執筆者の確保のために、その他の一般会員用メーリングリストで執筆者を依頼するとよい。執筆者を一時的に編集専用メーリングリストに入れても良い。執筆が終われば抜けていただく。
 以上のような検討をして、メールマガジンを選択する必要があります。メーリングリストと違って、発言者が共同で作る空間ではない。あくまで一方向のメディアですから、管理者の企画力が問われる。管理が大変であり、事業の継続性を考えても、割り切りが大切なようです。あくまで内容で勝負する。幾ら凝っても内容が伴わなければ意味がない。

メールマガジン発行の方法
1)専用運営サイトの利用
  メールマガジン運営サイトから発行する。無料のところが多い。コストがかからない。
2)自前のPCから発行する
  ホームページとメーリングリストなどを併用しながら、すべて設定する。自由にデザインできるのがよい。

○専用運営サイト
1)メルマ
「melma!」(メルマ)は、株式会社サイバーエージェント及び株式会社オン・ザ・エッヂが提供する無料メールマガジン配信サービス。29,000誌を越えるマガジンの配信を行い、総ユーザーは1,400万人以上。サイトには、購読しているメルマガの一覧参照、そしてその場で購読解除・変更作業などが行える「マイメルマ」等の便利な機能が満載。
2)Pubzine
高い伸び率を維持し、シェアを拡大しつつあるメールマガジンスタンド。配送状況チェックや購読中のマガジンの一覧取得などの読者ツールが充実。メールアドレスの入力のみで登録完了。メールアドレスはマガジン発行者に非公開。
3)まぐまぐ
最大規模のインターネットの本屋さん。一時は配信遅延が恒常化するも、現在はほぼ改善。購読中のマガジンの一覧取得可。メールアドレスの入力のみで登録完了。メールアドレスはマガジン発行者に非公開。
4)Macky !
@niftyが運営するメールマガジンスタンド。配信遅延はほとんどなし。登録時には、メールアドレスのほか、生年月日や性別、ID、パスワード等の設定が必要。メールアドレスはマガジン発行者に公開。
5)ポストマガジン
シャープスペースタウンが提供するメールマガジン配信サービス。文字だけでなく、手書きのイラストや、ザウルスで作成したマンガを添付したメールマガジンを楽しむことができるのが特徴。(WebCatchはテキストのみのマガジンとなります)メールアドレスの入力のみで登録完了。メールアドレスはマガジン発行者に非公開。
6)E-Magazine
電子出版物を無料で閲覧できるサイト。ニュース、ファッション、ビジネス、旅行などなど、20以上のカテゴリーの中から、登録中の2700誌を読むことが可能。性別、年齢などのマガジン対象者別にも検索でき便利。
7)メルマガ天国
無料メールマガジン発行、購読サービスサイト。トップページにその日に発行されたメールマガジンの一覧表示やカテゴリ、地域別表示など興味のあるメールマガジンをすぐに見つけることができる
8)FIRST NEWS
ホームページを見たい人と見せたい人をつなぐことを目的に発行されているメールマガジンのサイト。週3回発行。日本で最も古くメールマガジン発行したパイオニア的存在。運営会社はトライコーン株式会社。
9)iMiネット
アンケートサービスを提供しているサイト。登録会員になると、自分の興味のある分野でのアンケートを依頼される。回答するとポイントがたまっていき、一定のポイント数を超えると、各種商品と交換ができる。

○自前のPCから発行する。サーバが無くても発行できる。
1)adToOne v3.65 3689KB  01/07/11 同報メール送信ソフト
  送信相手ごとに文面の一部が、異なるメールを送信できる同報メール送信ソフト。同じ文面のメールだけでなく、送信相手のメールアドレスや住所や氏名などの個別情報をCSV形式で用意し、メールのひな形と組み合わせることで、文面の一部が異なるメールをまとめて送信できる。大量のメールを送信する際のネットワーク負荷を軽減するために送信間隔を調整できるほか、SMTPサーバーを経由せずに相手のメールサーバーにダイレクトにメールを送る機能も用意されている。HTMLメールにも対応しているほか、FAXモデムがあれば同報FAXを送信することもできる。
【著作権者】ザイソフト
adToOne v3.65
シェアウェア 9,800円
2)Exメーラー
 EXCELデータ、Outlookアドレス帳のメールアドレスをExメーラーに貼り付けるだけで、大量の顧客データに対して簡単にメールを配信可能。Exメーラーは、EXCELデータのメールアドレスを貼り付けるだけで、大量の顧客データに対して簡単にメールを送ることができます。EXCELデータに個人名や企業名を入れておけば、Exメーラーがそれぞれの宛先を自動挿入してメールを配信します。EXCELで送り先管理ができるので安心して使用することができます。一度に送る人数にも制限はありません。
ワールドワイドシステム
Exメーラー

その他
1)ThinkBook
Web上のニュース記事やメールマガジンのテキストを選択して「ThinkBook」のウィンドウにドラッグ&ドロップするだけで、「ThinkBook」にテキストを登録して一覧表示できる。テキストの登録操作を行う「ランチャーウィンドウ」と、テキストの編集や検索などが可能な「ブック」の2つのウィンドウで構成されており、「ブック」ではキーワードによるテキストの検索が行えるため、大量にテキストを登録した場合でもすぐに目的のテキストを探し出すことができる。登録したテキストをジャンルごとにフォルダに振り分けてツリー表示でき、文書の分類と整理が手軽に行える。
【著作権者】メディアポリス(株)
ThinkBook
シェアウェア 4,980円
2)役立つメールマガジン100選
メールマガジンは、手軽な情報手段。そんな中から、サイト構築やコンテンツ制作、マーケティングに役立つものを厳選して紹介。
3)JapanMailMedia
村上龍が編集長となって配信しているメールマガジン。金融や経済を中心に韓国、台湾、ブラジルなどからの寄稿者によるリポート、村上龍と風俗嬢との交換メールなど、さまざまな情報を無料で配信している

まとめ
 簡単にメールマガジンは発行できます。問題はあくまで内容と参加者の確保です。どの様に宣伝するか、また内容をどの様にすれば、読んでいただけるか。なかなか頭の痛いことです。しかしうまく参加者さえ確保できれば、コストをかけずに、マスコミと同程度の影響力を確保できるわけです。魅力的な方法であります。