バーチャル医局を作りましょう


     <<基幹病院へのインターネット導入のお願い>>

○病診連携の重要性が上がった

現在、人口の高齢化に伴い、医療機関の施設体系が整備され、介護保険の本格導

入がなされようとしています。基幹病院としては、経営を成り立たせるためには

紹介率をあげ、急性期医療を扱い、ベットの回転率をあげるしかありません。

残念ながら発症から、治癒までひとつの病院でまかなえる時代ではなくなってき

ています。

従って急性期を過ぎた患者さんの受け皿が、より問題になってきます。今までは

医療機関のベットをお借りすれば良かったわけですが、これからは亜急性期から

在宅までの施設体系のなかで、どこに引き取っていただくかケース毎に検討しな

ければ行けません。市内の医療機関や各施設との病診連携が話題になるゆえんで

す。そのためには病院間、医師間の情報伝達の効率化が要求されます。

施設間がより有機的に結びつき、医師のみならず、看護婦さん等がきめ細かい話

ができる環境を作る必要があるわけです。

 

○病診連携の方策

 インターネットを自院に導入すればよい。インターネットは世界とつながっ

ているわけだから、インターネットに入りさえすれば、どこの病院とも連絡でき

ることになる。病診連携とは病院と医院の連絡網を作り、その連絡が密になれば

良いわけだから、あらゆる医療機関や医療関係者が、毎日あつまる共通の場を設

けるだけで良い。そこで、医療画像を含めた、討論や事務連絡ができることにす

る。

 

○バーチャル医局

 各個人各組織がネットワークでつながることにより、共通の場で討論でき

る。インターネット環境にさえあれば、どこでもつながっているということで

あるから時間と空間の制約を外した場で話ができる。これはまさしく医局では

ないか。現実の医局と異なるのは、実際に顔を合わせないということだけ。

しかも実際の医局より優れるのは、広がりが違う。

 インターネットでは、共通の場とはホームページやメーリングリストというこ

とになる


21世紀に向けた自治体病院の機能強化のために

第37回全国自治体病院学会開催

 さる11月5-6日の両日,岐阜市の長良川国際会議場他において,第37回全国自治

体病院学会が開催され,村瀬恭一会長(岐阜県立岐阜病院長)のもと,「長良川

から発信する21世紀の医療−時代の転換の中で我々は今…」をメインテーマに演

題発表が行なわれた。

今号では,転換期を迎えた医療業界の中で,医療の質の向上と経営管理の効率化

をめざし,自治体病院がどういう役割を担うべきかが話し合われた総会シンポジ

ウムI「21世紀の病院経営管理はいかにあるべきか」(座長=全国自治体病院協

議会長 諸橋芳夫氏)を紹介する

 

自治体病院の採るべき方針

 続いて登壇した余語弘氏(小牧市民病院長)は,「医療変革期における自治体

病院の対応」のテーマで口演。「地域の福祉関連施設との連携を深め,縮小する

医療保健の範囲内での高度医療に徹する地域完結型の病院をめざすのなら,病診

連携や病病連携を進め,紹介率を上昇させる必要がある。また,行政主導から病

院主導に移行していくためにも地方公営企業法の全面適用が望ましい」と語ると

ともに,「小牧市民病院では,さらに訪問看護の強化も図り,12年間実質黒字を

続けているのだから,高度医療と健全な病院経営は両立できる。それに,不採算

と言われている救急医療も,診療圏を広げる重要な要素であり,職員の救急医療

に対する使命感があれば採算は取れるはず」と,質の高い病院経営の実現に向け

た方針を示した。

 さらに,病院経営にとって大きな問題である在院日数の短縮に関して,(1)外

来の有効利用,(2)後方病院の確保,(3)訪問看護の充実,(4)最新技術の導入,

(5)看護の質の向上,(6)病棟管理の一元化,(7)クリティカルパスの導入といっ

た対策をつけ加えた。

 

牽引者としての自治体病院

長谷川敏彦氏(国立医療・病院管理研)が,「政策的立場からの病院管理経営」

をテーマに口演。1980年代に始まった“健康変革”という潮流の中で,財源確

保の難しさ,医療供給体制の未整備,政府の役割の見直し,公立病院(自治体病

院を含む)と私立病院の相互不理解といった課題を指摘した。また,「病院と診

療所のデタント・逆紹介や,公私の役割分担といったネットワークの整備が重要

である」とし,「超高齢化社会に突入する21世紀の日本の保健医療福祉システム

を再構築する上で,自治体病院にはその先駆的な役割を担ってほしい」と述べた

 

 

○問題は普及度のみ

医局の人数が多ければ多いほど、実が挙がるのは当然である。

問題は医師会員におけるインターネットの普及だけ

現在インターネット人口は1000万人を越しました。全人口の7%程度。


○実際

1)各施設が個々にインターネットにはいる

 これはおのおの、適当なプロバイダに入っていただければよいわけです

 通常は、どこでも安いところでよい。

 使用頻度が高いところ、たとえば病院などは専用線が良い。

  24時間つなぎっぱなし。

 使用頻度が少ないところはダイアルアップでよいと思う。

 ISDNもよい。

 

「使用頻度が高いところへの推奨設備」

 NTTのOCNなら、初期投資は6-7万。毎月38000円で24時間つなぎ

 っぱなしとなる。別にプロバイダも必要ない

 病院内では、そこから各端末へ回線を引けば良いだけ。

 

 PC本体と専用線の導入と各医局への配線が必要です

1)OCN等専用線を導入して電話料金を定額にする

 ランニングコストが電話より安い

 市外の場合でも市内でも、アメリカでも専用線を導入すれば電話料金は

 定額で済む。「全国の病院間」の連絡も電子メールを利用すれば定額内

 で収まる。電話代が定額なので結局安くなる。

2)付加価値が大きい

 同時に自院のホームページの作成。医師の文献検索が自由になる。

 ランニングコストはゼロ。

3)病診連携

 医師会側でも、1999年中にネットワークの構築が完成する。

 インターネットを導入しさえすれば、自動的にネットに入れることになる

 2次医療圏で全医療機関のネットワークを作れる。日本全体ともつながる。

4)各自にメールアドレスが必要

条件はただ一つ。各自の医師のメールアドレスが必要になる。

 現在のように病院にメールアドレスがひとつだけでは、病診連携の実はあが

 らない


○実際の設計

1)病院でNTTのOCNエコノミーを導入

 初期投資は5万。毎月38000円で24時間つなぎ

 っぱなしとなる。別にプロバイダも必要ない

2)サーバを置く

 PC本体とソフト(win−ntなら15万円)

 同時に病院のホームページもできる。 

3)院内LANを組む

 院内にケーブルをはる(10baseで可)

 端末の端子を各医局か外来へ引く。

4)端末機器は個人のものを使う

 医局へはパソコンがごろごろしているのだから、個人のパソコンを使う

 パソコンへlanカードを入れる必要がある。

 3000円程度

インターネット使いたいほうだい。

 medlineなどの文献検索も自由にできる。

 電話代は固定性であり、4万以上はかからない(消費税こみ)

5)メールアドレス

サーバさえ立ち上がれば、いくらでもだせます

ランニングコスト

 電話代固定料金4万円/月のみ

なおパソコンがすでに1台あるなら

初期投資

 win−ntのソフト代15万

 LAN回線代    長さによる

 ocn代金 5−7万

 合計       25+回線代前後

ランニングコスト

 OCN回線代    4万円/月

ホームページ

 自前で作るので無料

 

病院の問題はメールアドレス

 個人の医師すべてに当てればベスト。あるいは各科医局にひとつでもあれ

 ば良い。

 電子メールアドレスは全員に与えるのが望ましいが、できれば最低でも

 各科に一つ与えるようにする。病院全体にひとつだと、各個人の勤務医師

 あてにはメールを書きづらくはなる(プライバシー)。

 科単位だと各科医長宛てということになろう。 これなら妥協はできる。

 あるいは個人のメールアドレスがない医師あての場合は、電子掲示板BB

 Sを利用すれば良い。

とにかく病院単位でメールアドレスがひとつだけで、それをプリントして、各

 科に回すのは実際的ではない。活用できない。

3)共通の場で討論する。

インターネット環境にさえあれば、どこでもつながっているということで

あるから市内にこだわる必要はない。

病診連携はあらゆる医療機関、広域医療圏で集まる共通の場を設けるだけ

で良い

4)実際の運用

 メール、もしくは掲示板で当該の医師への質問や頼診を書けば良い

 紹介状も画像付きでe−mailで送れる

 

5−1)症例の相談 は画像掲示板が良い

八戸メディカルフォーラムHMF

http://www.hmf.gr.jp/

の掲示板のなかの、画像掲示板を見られたい。

この掲示板を使えば、たとえば、私のところの患者さんの

レントゲンや、CTでもなんでも、デジタルカメラやスキ

ャナで自分のパソコンにとり込み、ここにアップできる。

あとは、急ぐなら相手に医師に電話して同じ画面を見ながら

相談すれば良い。

 なお実際の使用時は当然プロテクトはかけるのでパスワー

ドを知っている方同士でないとみれない。

私に部屋には同じ物で医学掲示板がある。ここはパスワードを

つけています

 

これは希望があればグループ毎にパスワードつきでHMF上で

作成する。地域も八戸にも限らない。

希望者は私に連絡されたい。当然無料である。

たとえば広域で南部草の根ネットがあるが、電子メールは完全互換の

問題があり、BBS形式のほうが望ましいと思われる。

脳外科のみで作成し、グループのみにパスワードを開放する

 

5−2)災害情報支援システム

8月29日に市で防災訓練を行い、車内の設備から通信衛星を利用した

HPへの書き込みを行います。市からの依頼で作成してみました。

http://www.hmf.gr.jp/emergency/

にすこしサンプルデータを入れました。

市長さんが見るので、HMFの宣伝になるので期待しています

輻輳の問題で、安否欄などは、実用に耐えるかどうか不安ですが、

デモとして考えてください

データベースでも可ですがこちらのほうがサーバへの負担が多いので

今回はパスしました。 


まとめ

 ホームページを作成し、メーリングリストとか、掲示板などの

ちょっとしたプログラム(しかも無料が多い)さえ使えば、かなり

使えるバーチャル医局が業者を使わずともできる時代です。

要は普及度がすべてのカギを握ると思います。

皆さんでインターネットにつないで、バーチャル医局で遊びましょ

う。