在宅の現場から緊急時に画像を送るにはどうするか

2000年4月21日記載

 結構面倒な問題です。モバイル環境で、画像がとれて、すぐ送らなくてはいけない。高かったり、重装備になったり、操作が面倒だと使っていただけない。簡単で、誰でも操作ができて、安くてかつ固定回線を使わないで、モバイル環境を作る必要がある。

通常のデジタルカメラ+ノートパソコン+PHS電話 

 画像を取るにはデジタルカメラが一番です。しかし、現在の高精細のは、1枚の画像が2Mぐらいになってしまう。それを編集して縮小するには、ノートパソコンが必要。それを送るのにはPHSが必要ということで、同時に3つの機材を持ち歩かなくてはいけない。それではということでカメラと200万画素クラスカメラとPHS一体型の製品もありますが。10万ぐらいする。やや高い。またカメラを買うなら、もう一寸いいのにしたい。在宅だけに使うわけではない。まあ一セットあっても良いですが、何台もはコスト的には到底無理です。

テレビ電話

 NTTのテレビ電話はフェニックスミニがありますが、これは双方に同じ製品がないと使えない。またセットで20万かかる。問題はISDN回線が必要である。回線代を誰が持つのかということと、固定して使うものでフットワークがない。

PHSテレビ電話(一体型)

 それで在宅で患者さんの褥創をみるのに、簡単で小さくてということで、先ごろでPHS携帯電話に、CMOS11万画素のカメラがついたものを発見しました。製品名:VP-210 visual phoneでKyocera(オープン価格;実勢は4万弱)です。 通常の液晶画面に画像が映る。向かって右上にカメラがつきます。 2コマ/秒ということなので遅いのではないかと思っていたら、結構自然に動画が見えます。11万画素なので 画面が荒いかと心配したら、画面が小さいですからそんなに違和感はない。動画画像は及第点。そのまま画像をキャプチャーして、確認後、私のパソコンに送ってみました。これも簡単でした。実際取った画像は以下です。 10cmぐらいまでは接写も効く。1枚10kバイト以下で非常に軽い。さすがに11万画素の画像ですが、照明の工夫をすればよりきれいに取れるか、保存して送った画像より、直接みる動画のほうがきれいです。2台あってペアだと動画が双方で見えますが、必ずしも2台は必要ではない。受け側は通常のパソコンでメールで受け取れる。画像は自働で添付メールになり8kバイトサイズのjpeg画像です。小さいのであらは目立たない。最も拡大すればみるに耐えないでしょうが。一体型なので画像を取るときは、自分では画面は見えませんので、イヤホーンで相手の指示を聞きながら、たとえば患者さんの褥創をとることになります。患者さんをとるときは、自分では画面を確認できないのが欠点といえば欠点。まあコストもかからないし、緊急時には使えそうです。

 高精細のものが必要なときは高解像度のデジタルカメラをもっていって使えばよいし、それを送らないで、もってかえってきて、自院でパソコンで編集すればよい。適材適所ということでしょう。なお連続だと1時間ぐらいでバッテリーは上がるとのことです。現場には予備は持っていったほうがよいでしょう。

イヤホーンをつけています。
相手の顔が出ている
いずれも送られてきたままの原寸大です

以下は宣伝より
スペック

ビジュアルホンVP−210
京セラ PHS、テレビ電話機能。リアルタイムで相手を見ながらカラーで「ビジュアルホン通話」
撮りたいものをその場で記録「スナップ機能」
ビジュアルホンのスナップ機能で、撮りたいものを気軽に撮影したり、通話中の相手の画像を記録することができます。画像は、JPEGファイルとして20枚まで記録可能。
撮った画像をその場でメール「ビジュアルホンメール」
スナップ機能で撮った画像はPメールDXを利用して、メールに添付して送ることができます。
ビジュアルホンメールどうしはもちろん、PメールDXセンターを経由して、パソコンに送ることもできます。
通話料金と、契約料は通常の携帯電話と同じです。少し通常のPHSより厚いぐらいでまったく変わりません。

質量 約165g

連続通話時間 約60分(ハンズフリー状態)

連続待受時間 約200時間